特定非営利活動法人 水圏環境科学研究所活動内容
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活動予定---------------------------------------
講演会ならびに豊平川ワークショップのお知らせ
講演会ならびにワークショップを開催します。参加ご希望の方は、資料準備のため、水圏環境科学研究所事務室(〒062-0052札幌市豊平区月寒2条20丁目5番10号 北開水工コンサルタント札幌支店内090-1383-8798)まで、メール(
h-tachibana@suiko.jp、橘 治国)か、お近くの当研究所理事に申し込んでください。
水圏環境科学研究所 第4回豊平川水環境ワークショップ
「豊平川水系におけるヒ素化合物の動態」
辰巳健一(水圏環境科学研究所理事、ドーコン)
日時:2016年12月3日(土)18時〜20時
場所:札幌エルプラザ公共4施設 2F施設環境研修室2
札幌市北区北8条西3丁目 TEL:011-728-1667
辰巳氏はこれまで定山渓温泉に含まれるヒ素化合物の豊平川流域の分布について調査研究をされてきました。
河川流下過程におけるヒ素化合物の動態、流出特性、並びにダム湖や豊平川扇状地でのヒ素蓄積機構についての話題提供を頂きます。
終了後懇親会を計画しております。
平成28年度第2回講演会
「高位泥炭地形成モデル(カレックス・モデル)」
〜 高位泥炭地のかたち・その謎のベールをはがす 〜
岡田操(水圏環境科学研究所会員、水工リサーチ)
日時:2016年12月10日(土)15時〜17時
場所:北海道大学クラーク会館 3階(エントランスホールが2階) 大集会室
札幌市北区北8条西5丁目Tel:011-716-2111(代表)
岡田氏は高位泥炭地に見出される独特で多様な微地形パターンの形成過程を説明するためにカレックス・モデルを開発されました。
湿原の景観が湿原の水環境そのものを象徴していることについてお話し頂きます。
またモデルの多様な機能を利用すれば湿原環境の保全・修復・再生などに際して定量的な予測・計画の強力な手段となりうることにも触れて頂きます。
終了後懇親会を計画しております。
この2つのお知らせpdf
辰巳氏の講演案内pdf
岡田氏の講演案内pdf
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活動報告---------------------------------------
平成28年度下エベコロベツ川観察会
日時:2016年8月27日(土)9:00〜11:00
場所:下エベコロベツ川(豊富町立豊富小学校付近)
参加者:
豊富町教育委員会:笹岡義弘(社会教育係長)ほか3名(町事業サロベツ探検隊として)
豊富小学校児童10名(1〜5年生、予約15名)
天北塾:村元正己
水圏環境科学研究所:橘治國理事長,奈良部繁理事,遠藤勝邦,相馬靖男(豊富町在住)、木内伸洋,猪狩尚洋,橋本圭司(北海道科学大学工学部都市環境学科)
観察会の概要
1.事前説明:9:00〜9:30
・豊富町民センターで実施.
・笹岡係長:本日の行程についての説明
・村本塾長:豊富町と下エベコロベツ川の歴史,川の名称の由来等に関しての説明 観察会での注意事項の確認後、観測器具と資料を配付。.
2.下エベコロベツ川観察会:9:30〜11:00
【児童による水質および魚類観察】
・前々日の大雨による河川増水のため,児童が川へ入ることは中止。
・小学校裏の人道橋の上に観察用アクリル水槽を机上設置。
・橋上からバケツで採水。気温測定,水温測定,パックテストによる水質測定。水層で事前採取した魚の観察
【奈良部理事による投網実演の観察】
【下エベコロベツ川の水質及びに生息する魚の説明と話し合い】(橘理事長、奈良部理事)
3.閉会:11:10〜12:00
・豊富町民センターで反省会、解散 記録 奈良部 繁.
――――下エベコロベツ川観察会実施について――――――――――
豊富町内小学生の魚とのふれあいについて 遠藤勝彦監事
豊富町内の小学生は、下エベコロベツ川で、毎日何気なく近くを通っていながら、全く気にとめる事もなく、どの様な生き物がいる事もほとんど知ることも事もなかった。今回、前々日の大雨のため子供達が実際に川にはいる事が出来なかったので、あらかじめ用意した魚を見せると、一人一人が目を輝かせ、水槽に手を入れ、魚やエビにふれ、魚の名前をたずねた。 動きをなかめながら、担当者に質問を繰り返し、近くを流れる川に、こんな多くの魚がいる事を初めて知り、全員が驚いていた。 ゲームで一日を過ごす事が多い子供にも、自然の中で、その自然にふれる事で豊かな感性がもたらされる。
今後より多くの子供とその親も参加出来れば、家族内で自然が共通の話題となり、親子の断絶など考えられない。
この観察会が、今後共より長く、多くの親子が参加してくれる事を希望しています。
観察会の様子 撮影:木内伸洋会員
荷物を運ぶぞ 川の様子は?
pHを測ってみよう パックテストで測ってみよう
丁寧に記録,将来は研究者かな 魚とエビの登場!!みんな大喜び
奈良部理事投網実演! ソレ!! 真剣な眼差しでメモ,将来が楽しみです
平成28年度第1回講演会
「環境原論を考える。(その2)」
九州大学名誉教授 楠田哲也先生
日時:平成28年6月10日(金)18:15-20:00
場所:北海道大学クラーク会館2階大集会室 参加者:50名
○講演内容 昨年度に引き続き、環境原論について、2部にわけご講演いただきました。
【第1部 臨床環境技術の体系と事例】
今後、日本の人口が急速に減少し、料金収入が減少することで、上水道等老朽化が進むインフラ施設の維持管理が困難になってくる。そのような状況では、低コストで、かつ柔軟性・持続性等を合わせ持つ新技術が求められる。そこで、そのような状況に対応できる技術として、現在、「臨床環境技術」が注目されている。臨床環境技術に関する基礎的な知識から、海外(インド、ベトナム、カンボジア等)の水環境の現状と臨床環境技術の適用検討内容をご紹介いただきました。
【第2部 技術者倫理に見る環境保全】
技術者にとって重要な「技術者倫理」について、技術者倫理の制定理由・倫理要綱から、企業としてみる技術者倫理、国(宗教)としてみる技術者倫理の考え方をご紹介いただきました。さらには、国毎に異なる技術者倫理をどうやって共有するかや、具体的な事象に関する技術者倫理の検討事例をご紹介いただきました。
記録 村上弘樹
水圏環境科学研究所 第3回豊平川水環境ワークショップ
「豊平川上流部におけるヒ素を中心とした水質の傾向」
基調講演 山本裕子先生
日時:平成27年12月19日(土)14:00-16:00
場所:札幌市中央区北2条西7丁目
道民活動センタービル(かでる2・7) 9階920会議室
案内pdf
平成27年第2回講演会
「網走湖の水環境とリン資源」
北見工業大学名誉教授 海老江邦雄先生
日時:平成27年10月31日(土)16:00-18:00
場所:北海道大学学術交流会館 1階第3会議室
平成27年第1回講演会
「環境原論を考える」
九州大学名誉教授 楠田哲也先生
日時:2015年7月17日(金)18:00-20:00
場所:札幌エルプラザ2F環境研修室1(札幌市北区北8条西3丁目)
○参加者:26名
○講演内容
自己実現ができる持続可能な社会の形成に向けて、環境の側面からご講演頂きました。
現在の状況を鑑みると、先進国と開発途上国では、生活水準、環境問題の発生状況や認識、その対応状況等において、バラツキが生じており、地球環境の異変、資源の枯渇、経済事象の拡大、ガバナンスの不十分・不安定化の問題が潜在化している状況とのことでした。
自己実現ができる持続可能な社会を目指すためには、構築に向けた社会形態の選択として、時間軸の考え方、将来めざすべきビジョンの整理とそのロードマップが必要とのことでした。
一方で地球環境に対する考え方は、思想、宗教、法制度、ガバナンスが複雑に絡み合っており、今の社会を肯定的に捉える「市場主義」、「政策の改善」、ネガティブな「崩壊」、「要塞社会」、大転換を期待する「エコ地域主義」、「新しい持続可能性」、そしてもっとも一般的な「狂気じみた考え」の事例をもとに、分かり易く説明を頂きました。
今後、我が国は、未だ経験の無い人口減少化社会に突入しますが、環境原論を理解・共有し、如何にして自己実現ができる持続可能な社会を構築することができるか、大きな課題であると感じました。
○質疑の概要
Q1:一般に環境の経済価値を定量評価することは難しいが、良い方法はあるのか。
A1:環境原論を考える際には、貨幣価値では上手く表現できないと思われる。他のファクターも含めて検討する必要がある。
Q2:政府、自治体は、国民・市民への説明責任を果たす観点から、貨幣価値での表現が期待されるが、如何か。
A2:現在は、貨幣価値での説明が主流であるが、今後はこのような対応では難しいと考える。ブータンの事例にもあるとおり、新しい指標を見つけることが大切である。
Q3:豊かさは場所や条件で異なるが、それを実感できる社会とはどのようなものか。
A3:一般に人々は現在との対比で、幸せかどうかを判断する。貧困な国では、金銭的に貧しいものの笑顔の絶えない子供たちが沢山いる。
Q4:環境原論が我々の生活の足元にどのように密着するのか。1つの考え方であるが、戦争が無くなれば経済主導であっても平和社会は形成されるはずである。環境は疲弊するかも知れないが、平和社会が形成されればそれでも良いと思う。
A4:人々は状況に応じて、幸せの指標や感度が異なると思われるが、最終目標となるアウトプットと、そこへのロードマップの検討が必要だと考える。
Q5:本日の講演にあった「自己実現」の“自己”について、表現は妥当か。
A5:新しいコンセプトには、新しい単語作りが必要であるが、未だ閃かない状況である。今後、検討したい。
Q6:国内では自殺者が年3万人ほどおり、孤独死が増えているという実態がある。不安や事故には環境が密接に関係しているのではないか。
A6:環境との結びつきは大きいので、これまで以上に環境を考えて行く必要がある。
平成26年度第1回講演会
「東日本大震災と水環境−水道事業を中心としてー」
日水コン事業統括本部 渡部 譲 技師長
日時:平成26年12月20日(土)14:00-16:00
場所:北海道大学学術交流会館 1階 第4会議室
案内pdf
水圏環境科学研究所 第2回ワークショップ
「豊平川と鮭を巡って」
有賀望 学芸員(札幌市公園緑化協会)
日時:2014年12月5日(金)18:30〜
場所:北海道大学学術交流会館
下エベコロベツ川水環境観察会
日時:平成26年9月27日(土)
フィールドワーク 豊平川水環境観察会
日時:平成26年8月17日(日)
水圏環境科学研究所 第1回ワークショップ
「豊平川の改修の歴史」
柿沼孝治 会員(寒地土木研究所)
日時:2014年2月28日(金)18:30〜20:00
場所:北海道大学学術交流会館 第二会議室
○概要
参加者 14名
柿沼会員より「豊平川の改修の歴史」と題して、主に明治から昭和までの豊平川の河川改修の歴史、
土地利用の変化等を写真や図面等で分かり易く説明して頂きました。
随時、参加者間で意見交換をし、豊平川とともに扇状地の上で大きく発展した
札幌市の生い立ちを振り返ることができました。
水圏環境科学研究所 第1回講演会
「北総台地の水環境と湖沼水質」
千葉工業大学名誉教授 瀧和夫先生
「瀬戸内海底質からの栄養塩溶出量の測定と課題」
大阪工業大学教授 駒井幸雄先生
日時:2014年1月25日(土)18:30〜20:30
場所:札幌エルプラザ 環境研修室
参加者:29名(うち大学生9名)
瀧和夫先生からは、印旛沼の例から、流域の市街化と水質との関係と、
その改善に向けた浄化の技術について解説して頂きました。
駒井幸雄先生からは、瀬戸内海の水質と生物・水産資源の関係について、
説明して頂きました。
下エベコロベツ川水環境観察会
日時:2013年9月28日(土) 9:00〜11:00
場所:下エベコロベツ川中流豊富小学校付近
主催 豊富町教育委員会 「サロベツ体験隊」
共催 天北塾(村元正己塾長)
特定非営利活動法人水圏環境科学研究所
参加者:
・豊富町教育委員会天北塾;村元氏
・特定非営利活動法人水圏環境科学研究所;橘治國、辰巳健一、遠藤勝邦
・豊富町教育委員会職員他;計3名
・豊富小学校他児童;計5名(3年2名、5年1名、6年2名)
・札幌市内小学校;計2名
・小学生父兄 2名
・栽培漁業振興公社;奈良部氏、中尾氏(投網指導等)
以上、全18名
【配布資料】
・もともといなかった生きのもが来るとどうなるだろう(奈良部氏)
・イトウについて
・CLEAN WATER ALGAE、底生生物について
【観察会の概要】
1.事前説明(豊富町民センターにて):9時〜9時30分
・福島氏から豊富町教育委員会事業 サロベツ体験の説明
・事務局より、観察会の趣旨、行程等の説明がなされた。
・村本氏より、町内におけるエベコロベツ川の歴史、川の名前の由来について説明がなされた。
・配布資料をもとに、奈良部氏、中尾氏及び橘理事長から川に棲む魚、底生動物、及びその生息環境に関する説明がなされた。
2.下エベコロベツ川での水環境観察会:9時30分〜10時45分
・観察会場である下エベコロベツ川へ移動後、調査装備の着用(長靴・ライフジャケット・胴長等)、調査器具の準備を行い、観察会を開始。
・児童らは、川岸の水辺にて、たも網等を用いて魚や底生動物の採捕を行った。
・奈良部氏、中尾氏による、投網を用いた調査手法のお披露目があった。
・最後に、現地で採捕された魚類、底生動物をサンプルとして、生態特性や周辺環境との関わりを、中尾氏より分かりやすく解説して頂いた。
3.閉会:10時45分〜11時00分
・豊富町民センターに移動後、参加者にはアンケート用紙に感想等を記載して頂いた。
・村元氏による閉会挨拶の後、解散。